<風と土のナベタカ>昆布漁作業のインターンシップを体験してきました

2018年11月8日

浜中町霧多布で漁師をしている渡部貴士さんのお家にてインターンシップを体験してきました。今回のインターンシップは、浜中町の一次産業を体験すると共に、自分のやりたいこと渡部さんのご自宅のコミュニティスペースを使って実現させてくれるインターンシップでした。

 

現在、浜中町でガイド業もしながら、漁師をしている渡部さん。

渡部さんは高校進学の際に浜中町を離れ、卒業後は海外でバックパッカーとして大陸横断をしたり、北海道でサーフィンやスノーボードといったアクティビティをしたりと、とてもアクティブな生活を営まれていました。

そして、渡部さんが30代の時にお母様が体調を崩されたのをきっかけに浜中町に戻ります。そこで浜中町の元気が昔より無くなってしまったと感じた渡部さんは、浜中町の盛り上げに貢献すべく、お父様の漁を継ぐことを決意されます。

 

漁師をしながらカヌーガイド業もしているのは浜中町で渡部さんのみ。そもそも、なぜ漁師さんなのにカヌーなの?と思う人もいるかもしれません。

 

浜中町には、ラムサール条約にも登録されている「霧多布湿原」があります。「花の湿原」とも呼ばれる霧多布湿原は、国内で5番目の広さを持ち、季節によって様々な花が湿原を彩り、変化が早い時には10日前後で湿原の景色が変わってしまうほど。

「霧多布」という地名は、もともとはアイヌ語の「キタプ」(“刈る“という
意味の言葉)に漢字を当てはめたものだとされています。

その名の通り、霧がかかることも多いですが、霧がかかるが故に幻想的な景色も見ることができ、いつ見に来ても常に変化を止めず、飽きることのない湿原です。

 

渡部さんは、浜中町の海産物が美味しい秘訣は、この湿原にあるといいます。

湿原には豊富なミネラルといった栄養分が含まれており、それらが海に流れることによって、質のいい海産物を収穫することができるのだそうです。

 

そんなパワフルでエネルギーの限界を感じさせない渡部さん。オーラに圧巻。(笑)

今回お手伝いさせてもらったのは、昆布作業全般です。これは昆布干しの体験をさせてもらった時の写真です。昆布を干すところは、石が敷いてあります。浜中町の町を散策していると、いたるところに砂利の土地が見えますが、それらはほとんど昆布を干すところなのです。

 

石の大きさもある程度決まっていて、大きすぎると昆布がよれてしまって駄目で、小さすぎても昆布を回収した時に昆布に石が付着してしまうため、その間のちょうどいい大きさがあるそうなのです。

昆布干しは、両手に数本、十メートル前後の昆布をもち、並べていく作業で簡単そうに見えますが、とてもコツが必要な大変な作業。昆布同士が重ならないように上下に昆布を振りながら移動させます。

結構な体力作業。昆布の漁自体は朝5時から8時ごろまで。そして、自宅に戻って昆布干し、根っこ切りの作業です。採る昆布の量にもよりますが、なんだかんだ夕方前まで作業は続きました。

夕方は、高校生との交流会を5日間連続でさせてもらいました。僕自身、大学生活4年間塾講師のバイトをしていた関係もあり、地元の高校生たちと勉強を通じて交流する中で、彼らにとって新しい視点や将来の目標を共有できたら、という思いで開催をしました。

僕は現在横浜国立大学の修士1年です。大学4年生と同様、将来の進路を決めなければならない状況にあります。その中で、「僕は将来何がしたいのだろう」と考え、悩むことがよくありました。それでも、選択肢が多く存在する環境に身を置いている自分は、選択肢の幅が広いことが自分の視野を広げ、“幸せ”に直結している、と感じていました。

しかし、霧多布の高校生たちと話をしていて、気づいたことがあります。それは、必ずしも選択肢が多いことが幸せには直結していない、ということでした。

霧多布の高校生たちからは、自分の身が置かれている環境から限りある選択肢を吟味し、自分の夢を探し出し、勉学やスポーツといったことに全力を注いでいる姿を伺うことができました。

そして、何をしたいのか、を見失ってむしろ悩んでいたのは高校生たちではなく、自分だったことに気づかされました。本当にやりたいことを見つけられていないのは自分だった、そう感じました。

今回のインターンシップを通じて出会った浜中町の皆さんには、本当に温かく迎えてくださり、とても感謝しています。

この経験で感じたこと、学んだことを胸に、残りの学生生活も充実したものにしていきたいと思います。

またみなさんに会いに、浜中町にいつか戻ってきたいと思います。

EXPERIENCE REPORTインターン体験レポート

<NPO法人霧多布湿原ナショナルトラスト>魅力再発見!浜中町での”遊び”を考えるインターンシップ

<浜中漁業協力組合>昆布の梱包作業インターンを体験してきました

INTERNSHIP INFOMATION浜中町インターンシップ情報

昆布干しヘルパー

実施期間:平成31年6月10日~

昆布出漁時の昆布干し作業 ※昆布出漁時は昼食あり ※外国人不可